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レンタカーの利用方法と問題に対する対処法 |
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旅行の手段としては、長距離は飛行機を利用し、目的地に着いたときから電車やバス、タクシーを利用することになるが、運転に自信があればレンタカーで移動するのが最も便利に思われる。空港に到着したら、レンタカーを借りて荷物をトランクに放り込み、手回りの小さなバッグのみバックシートに持ち込んで、終着の飛行場で車を返せば大きい荷物も気にならなくて実に旅行がしやすい。
レンタカー(ここでは国際的なサービス網を持つレンタカーについて述べる)の借り出しと返却については、通常、国際空港に間違いなくいずれかのレンタカー会社のオフィスがあり、また、ほとんどの主要地方空港でも借りられる。その他、大都市の鉄道駅にもほぼ間違いなくレンタカー事務所はあるが、スペイン、モロッコ、トルコの地方駅ではちょっと難しいかも知れない。そのかわり、ダウンタウンにはどこかに事務所を置いてある場合が多い。レンタカーの会社としては、Hertz(ハーツ)、Avis(エイビス)、Budget(バジェット)Europcar(ユ―ロップカー)などがあり、我々が日本からヨーロッパに入国するとき、または帰国するときの空港にはほとんどオフィスがあると言ってよい。
宿泊先のホテルから電話をして手配することも出来る。レンタカー事務所が見つけにくいときは、まずホテルに着いてレンタカーの手配をすればよい。ホテルまで車を届けてもらうことも可能だ。
レンタカーの予約は日本を発つ前に、希望車種、初めに借りる場所(空港、駅、ダウンタウンなど)と日時を指定して借り上げた方が、現地で直接借りるより、事務処理もスムーズで料金も割引されるのでこの方が良いだろう。
途中で計画が変更になったりする場合でも、世界的なネットワークを持つレンタカー会社ならどこの国のオフィスであっても予約変更が可能で車が借りられるし、したがって返却地も自由に変えられる。この場合割引は適用にならず30%前後割高になる(レンタカー会社に確認のこと)。返却地の国が変わって、例えばフランスで返すつもりがデンマークになろうとどの国になろうと全く問題はないが、国が違った場合の乗り捨て料金と返送のための輸送費は別途とられるため、金額を調べてからにすべきである。同一国内だけの利用の場合、例えば、ローマで借りてナポリで返しても、基本的に乗り捨て料金や返送料金は請求されない場合が多い。
国際ネットワークを持つレンタカーは、ヨーロッパ全土の中都市以上にはかならず事務所を持っており、車も比較的新しく、整備も良いので全く問題はないが、例えばモロッコとかトルコ、エジプト、シリアなどになると、レンタカーのオフィスの数も限られていたり、整備にも問題があったりするので借りる際にはチェックを念入りにすべきである。また、特にアラブの世界では、交通標識などに英語の記載がない場合が多いので、出来れば現地の車持ち込みガイドを同伴したほうが良いと思われる。人件費が安いので宿代を払ったとして雇い入れても安いものである。
低開発国などで道路地図を入手しようとしても、簡単に手に入らない事が多いのでパリやミラノなどのような大都会であらかじめ準備した方が良い。
モロッコやエジプトでは真夜中や早朝に、頭からすっぽりジェラーバを着込んだ人たちが、突然道路を横断することは頻繁にある。このような傾向は、昔サラセンと呼ばれたイスラム教の国々やヒンドー文化圏のインドなどに顕著にみられる。インドでの経験であるが、主要国道でも夜中に人がぶらぶら歩いていてしかも人数が多く、その間を縫って走行するとなるとかなり危険である。このような国では旅行者は運転しないほうが賢明だろう。車はクラクションを鳴らし放しで徐行もしないで夜の人混みを走り抜ける。そんな感じなのでそういう場合は車付きガイドをチャーターすることが一番である。
車が不調で動きが取れない場合、最寄のレンタカーオフィスに電話をすれば車を引き取りに来てくれるが、時間がない場合は電話した後、車を置いてタクシーなどでオフィスに行ってキーを渡し、替わりの車を用意してもらえばよい。この場合タクシーの経費はレンタカー会社に全て負担してもらうのは当然で、彼らもスムーズに承認してくれる。
先進国といわれる国で車をレンタルすれば状態は例外なく整備されているが、概ねその国の経済情態に比例してピンからキリ迄ということになる。20年ほどまえのスペインなどもそうであったが、EU加盟後は見違えるように良くなった。
安全を考えれば欧米文化圏以外での車のレンタルは、慎重にすべきなのかとおもう。車のトラブルで旅行スケジュールを変更する訳にはいかないのだから。車つきガイドを雇った場合でもこれらの国では人件費が安く、車の借り上げ料金にしても10年まえから20年前くらいの古い車なので、レンタル料金は気にするほどの金額にはならない。私がチャーターした車で最悪ものはインドのベナレス(ヴァラナシ)で用車して、お釈迦様の聖地ブッダガヤ経由でカルカッタ迄旅行した時のことである。車に乗るときはひどい車だと思い、これでカルカッタ迄走れるのかと前途を危ぶんだが、案の定行く先々でエンストをおこし其の度に同行者3人で押してエンジンをかけたりした。それにもまして驚いたのはよくよく車を点検したら車の床が腐食していて車内から走っている道路が見えたのである。それともう一つ加えれば急ハンドルを切れば助手席のドアーが開いて危険極まりないことだった。同行者はとても驚いたが、しまいには驚きを通り越してこの事態を大いに楽しんで大笑いしながらを続けたのであった。ブッダガヤで車を取り替えようとしたが替りも見付からず、諦めてカルカッタまでの旅をした事がある。
途中渋滞し、まともにレンタカー返却の手続きをしていたら飛行機の搭乗時間に間に合わなくなりそうな状態で空港に着いた場合、出発カウンターの係員に事情を伝えてキーを渡してレンタカー会社に車を返却してもらうことは緊急事態として十分に可能である。私は今までにそのようなことを数回経験している。
旅行日の曜日をうまく把握しておらず、運悪く、返却しようとしたら土、日、祭日など、また時間外で返却不能な場合は、返却書類を封筒に入れ(キーも同封して)車のフロントガラス内側に貼り書をして、レンタカー事務所に一番近い、他の車の邪魔にならない場所に車を置いて、返却書類とキーの入った封筒を事務所のポストに投函すること。あるいはそれが不安な場合は、その町に4つ星以上の信頼できるホテルがあれば、事情を説明した上でチップを渡してお願いすれば車の返却が出来るはずだ。ただし、良く相手を選ばないと心配が後に残るだろうと思うので、このような事の無いよう、きっちり計画を練るべきだ。私は一人でドライブすることが多いので、いずれのケースも経験しているが全く問題はなかった。
レンタカーを返却する場合は、5Km以内のガソリンスタンドでガソリンを満タンにして返却すること。ガソリンを満タンにしなかった場合、オフィスによってはガソリン量を実際よりも多量に補充したと請求されることもあるので、要注意だ。料金の精算にはよく書類を見てサインすることも当然だ。もし言葉が通じないまま問題が生じたときは、帰国後速やかにレンタカー会社にクレームを出すこと。
国際免許証の有効期限は発行後1年限りなので確認することも肝要である。国際免許証の取得は所定の金額を添えて所轄の運転免許試験場に行けば1時間足らずで簡単に発行される。日本の免許証の翻訳版を発行してくれるだけなので、日本の免許があればだれでも取得できる。
運転し始めは、イギリスは別にして、ヨーロッパでは日本とは反対の右側通行のハンドルなのでまごつくことも考えられる。しかし30分も走れば慣れてくるので、あまり神経質に考える必要はない。ただ気を抜いたときやカーブを曲がったときなどにふと日本式に左を走っていることもあるので注意する必要がある。
走り出す前には大まかな行き先の地理を頭に叩き込んで覚えておくこと。たとえば東京から神戸に走る場合、東名や名神高速で一本道だが、何箇所かでジャンクションがあることになる。たとえば名古屋では伊勢方面に、関ヶ原を過ぎれば北陸方面に、大阪では堺や和歌山方面などへと道が分かれているので、自分の行き先の地名を頭に入れておくべきだ。
これは単純に見えるが、外国での地理不案内と不安の中では一番たいせつなことである。高速道路運転中のモタツキは大事故につながりかねないので、繰り返し目的地に向かう途中の目安となる都市の名前とジャンクションについては確かめて覚えておくことだ。
市内に向かう場合、ヨーロッパのたいていの国では白いボードに「市・中心部」という表示があるのでそれに従う。イタリアでは"Centro Citta"、スペインでは"Centro Ciudad"など。標識は良く整備されているのでそれに従えば自然に市中心部にたどり着ける。また、例えばスペインではどの町にもたいてい旧市街中心部にPlaza Mayor(マヨール広場)やPlaza Espana(スペイン広場)があるのでその表示に従えば市中心部に出られる。万が一その標識を見落とした場合でもけっして慌てないことが必要だ。一方通行が多いのでそのまま前に走ればまた次の次の角を曲がれば良いので、バックしたりUターンすることはやめて徐行しながら走ると良い。EU諸国などではかなりきめ細かく、歴史的建物、産業ゾーン、ホテルなど標識に色分けもしてあるのでわかりやすい。
宿泊する場合の駐車の問題である。星の多いホテルのガレージに駐車する場合は、たいてい駐車場はホテルの管理下にあるので問題はないが、やむを得ず道路駐車する場合は荷物を全て部屋に持ち込むことだ。なるべく近くの有料駐車場にパーキングすると盗難などの心配もなくてよい(有料駐車場には防犯カメラが設置されている場合が多い)。また、観光地などで車を降りて観光する場合には、たとえ日中であっても、また、たとえ周りに人が沢山いるので安全だと思っていても、外から見える車内部には絶対に身の回り品を残して車を降りないこと。日本と違い、車上ねらいはヨーロッパの国では驚くほど多い。ヨーロッパ人の中には、駐車をする際にはカーステレオをはずして手に持って車を降りる人もいるのである。
次に、交通事故や交通違反の場合であるが、これについてはレンタカー利用の場合のガイドブックなどに詳しく載っているのでそれらを参考にしていただきたい。私の今まで30年間にわたる外国でのドライブ経験のうちに、交通事故は1度も起こしたことがないので参考になる意見を述べられない。交通違反としては、数回駐車違反で引っかかったことがある。違反の紙が張られたのに時間がなくて警察に行かなかったこともあったが、その後レンタカー会社から連絡がくることもあるので、それに対処すればよい。事故や違反についての処置は国によっても違うはずである。いずれにしても借り上げの際保険に入っておくことは必要だろう。
地中海太郎
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