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ラヴェンナからヴェニスに至る道 |
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ポー川の氾濫により形成された低湿地帯がラヴェンナ−ヴェニス間にひろがっており、一見荒涼とした風景の中に工場などが点在しており、あまり楽しいドライブは期待できない。むしろ、ボローニャから近い内陸に入ったフェッラーラの町を経由するのがよいと思われる。ご存じ、イタリアの歴史上でもっとも有名な女性イザベラ・デ・エステの生まれた町である。イザベラ・デ・エステは、マントヴァのゴンザーガ公爵家に嫁ぐまで、赤い煉瓦づくりの町並みがとても美しい中世を思わせるに十分な、印象深いこの町で育ったのである。フェッラーラのイザベラデステは、マントヴァに嫁いでからは、フィレンツェのメディチ家の向こうを張って芸術家を育て、文化人を集めてマントヴァの町にルネッサンスの花を咲かせた。このことについては塩野七生氏の書いたイザベラデステについての物語を読むことを是非おすすめする。氏の手になるヴェニスについての「海の都の物語」や「チェーザレボルジア」や、メディチ家のロレンツォ・イル・マニフィコの物語は実にすばらしく、ヴィビッドに描かれている。日本人の手になる近世まれな名著であると思われる。イタリアの成り立ちや中世から近世までの歴史については、これらの書物に頼るのが一番であり、現在のイタリアに興味を持つものは、その成り立ちを知る上で是非これらの書物に目を通していただきたいと思う。歴史学者が書く史実を羅列した書物は、読むのに疲れてしまい退屈でなかなかなじめなくても、これらは三国志を読むのに似て、飽きがこない。物語としても現在第一級のものと思われる。
地中海太郎
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