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  バーリからビザンチンの古都ラヴェンナまで
バーリの町は、プーリア州を代表する都会である。町並みは碁盤の目のように整備されており、イタリア中のブランドがそろった商店街があり、町は活気に満ち満ちている。小生にとり、区画された町並みはどこを歩いても一様な感じがして、1〜2泊しても特に面白みを感じない町だと思った。例に漏れず、旧市街地は迷路のようで意外性があり楽しみもあるが、基本的にこの町は貧しいプーリア州にあって、一番の豊かな商業都市であるとの印象が強い。

南部イタリアにあってプーリア州はバジリカータ州やカラーブリアと違って地形がなだらかに広がっており、その丘陵には生産量でイタリアの大半を占めるオリーブが植栽されている。その合間の根元にはラグビーボールのような形をしたサンマルツァーノ種のトマトやフィノッキオ(ういきょう)、カルチョーフィ(アーティチョーク)が植えられている。北部のパダナ平野を思わせる豊かな農業地帯である。しかしながら、北部イタリアと違って太陽の光線は強く、植物によっては夏枯れで成長が難しいものがあると聞いている。大地深くに水分と滋養を求めた限られた植物のみが育つのである。そのような植物は、香りが強く、たくましい野性味にあふれている。

バーリを離れてペスカラに向かう道は平野部を単調に通り抜けている。途中無数の海岸リゾート地がある。別荘用なのか、中近東やチュニジアなどの北アフリカ的な雰囲気を持つ建物が、それなりの間隔で点在しており、我々が予想するヨーロッパ、イタリアの町並みとは打って変わった印象を与えてくれる。このアドリア海に面する東部イタリアの海岸は、ティレニア海に面する西部イタリアとはまったく異なった、淡々とした平野がペスカラあたりまで続く。ペスカラから先のリミニ−アンコナの間は、ドライブ、列車を含めて未踏の地である。

ラヴェンナの町はビザンチンの芸術が集大成されたような雰囲気のある荘重さを持つ町である。モロッコのフェズのモザイクも有名であるが、ここラヴェンナのモザイクはキリスト教に由来する物語が多く描かれており、カトリック教徒やギリシャ正教徒には、たまらなく貴重な財産であろうと思われる。フィレンツェで迫害されたダンテがこの町で「神曲」を書いたことは有名であり、ダンテの墓には今でも灯明が絶えないと物の本で読んだ。

この町からは、切手で有名なサンマリノはすぐ近くであり、また交通の要衝であり、美食の町として知られるボローニャは車で1時間足らずである。ヨーロッパでも最古を誇るポルティコ(柱廊のアーケードの町)の町ボローニャについては、書くべきことが多すぎるので他に譲り、ここでは割愛させていただく。

地中海太郎

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