|
|
|
|
|
|
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
ビゴからポルト、コインブラを経てリスボンまで(列車の旅) |
 |
 |
 |
ビゴを出発した列車はほどなくして大きい川を渡り、国境を越えポルトガルに入る。ビゴを出て約一時間でポルトの街に到着する。ポルトは古くからポートワイン発祥の地として、日本に初めてワインが紹介された頃より広く知られている。かつてエンリケ航海王子の頃より、バスコ・ダ・ガマなどが世界で活躍し、隆盛を誇ったポルトの街も、今や見る影もなく寂れてわびしい感じがした。このことは、ポルトに限らず、ポルトガル全体を通して感じられることであり、哀愁を含んだファドがその雰囲気を象徴しているように思われた。
リスボンへの途中で大学都市として屈指のコインブラにも立ち寄ったが、坂道の多い落ち着いた街はそれなりに旅情を満たしてくれた。ただし、夏の時期なのか、名物の黒マントを着た学生には会うことができなかった。
ポルトからリスボンに至る列車からの風景は、平野部が多く、農産物も豊かそうであったが、その生産効率が低いのか、EU市場においても格別なシェアはないようである。海の幸も豊富と思われる。アイスランドなどで獲れた北大西洋の日干し塩ダラ(バカリャオ)の生産はスペイン同様に豊富で、輸出されている。
旅行者にとって馴染みやすいのは、ナザレのひなびた漁村であろう。海岸の砂浜いっぱいに広げられたいわしとあじの干物作りは日本のどこにでもある漁村を思わせ、心安く、なつかしいものがある。終日のんびり潮騒を聞き、大西洋の落日をみながら、炭火焼のいわしをほおばることは、素朴な安らぎに満ちた至福のひとときである。また、大西洋に落ちる夕日の荘厳な雰囲気はすばらしい。このナザレの町で見かける特有の光景は中年以上の御婦人にみられる黒ずくめの衣装だろう。この事は航海や漁業のために荒海で遭難死した人が後を絶たず喪服を脱ぐ暇さえも無かったことに起因していると聞いている。そういえばサルデニア島のヌオロの町も内陸の町ながら同様の光景に接した事がある。
リスボンは坂道が多く港近くに中心街があり、山の手に向かって右側のアルファマ地区、左側の歓楽街バイロアルトに分かれているが、真にリスボンの庶民生活を知るなら、右側のアルファマの方が生活を間近に感じることができる。
息を切るような急坂の路地裏を訪れれば、洗濯物などが窓辺に干されており、その生活が質素なものであることがよくわかる。また、ガス灯(今は電灯であるが)が夜霧にとけ込んだ風景は情緒たっぷりである。その上、地元の人々が利用する居酒屋で、いわしの炭火焼きをかじりながら、客の間から自然に歌われてくるファドを聞けば、ああ、はるかな旅路をリスボンまで来たのだという気がする。
車でスペインのバダホスからリスボンに入るときは、海かと思えるテージョ川(タホ川)の長い吊り橋を渡ることになるが、この光景はまったく素晴らしい。海越えに(実際はテージョ川)リスボンのほぼ全景を眺めることができるのでぜひおすすめしたい。加えて言うならばスペイン領のバダホスから黄昏時に西行きしてリスボンのまちに入ればその感動は忘れがたいものとなるであろう。
シントラはリスボンからほど近い、以前は王室の別荘のあった場所である。一般観光客に開放されているが、規模の小さいかわいらしい別荘である。したたる緑が周辺をカバーしており、心安らぐ場所である。王室の別荘とはいえ、フランスや他の国のもの違って、豪華さのない素朴さが居心地の良さを醸し出しているような感じがする。
シントラからファロの岬(最南端)を経てカデスまでの間は小生にとって未踏の地であったが、干タラ市場の視察もあって急にポルトガルに行くことになったので2001年1月に、スペインのカディスから西にコースをとり、ファロを経てリスボンまでドライブをしてきた。ファロの町は空港の離発着案内をみてイギリス特にスコットランドからの観光客が多いらしくむやみとゴルフ場が多く驚いた。
同行の石谷氏と何処かでゴルフをしようかと言う事になり、結局ロカ岬の近くで日本企業である青木建設の経営するゴルフ場でプレーをした。コースはともかくそこのクラブハウスの巨大で豪華な事には、さすがにジャパンマネーの持つ偉大さを感じたがこれだけの施設をよくも維持経営出来るものだと感心したものである。このコースはまたF―1レースの公式サーキット場にもなっておリ爆走するレースカーのエグゾーストノートがプレーを妨げるものではあったが耳に心地よく今でも思い出すほどだ。料金は日本並みだったので意外におもったが。
ポルトガルの気質はスペインとはまったく違う。イタリアと比べて対極にある感じもする。内気で自分の欲求をあまり表に出さないで、対応も穏やかで優しい。ところが驚くことのひとつは、この内気な人達が車のハンドルを握ると、非常に荒っぽい運転をするのである。スペインからポルトガルに入った途端に、運転の荒っぽさに驚かされることになる。無理な追い越しや割り込みなどが多く、他のヨーロッパ諸国での運転の様子と大きく違って、運転にはかなり神経を使わなければならなくなる。殊に旧リスボン市街を取り巻く周辺のフリーウェーは交通量も多いので気を使わなければならない。
しかし、いずれにしてもポルトガル人は心根が優しく、自己主張を抑える点では日本人とも似ている。闘牛は盛んだが、ポルトガルの闘牛はとどめを刺すことはしないと聞く。料理もスペインと比べればフランス的に柔らかい味付けになる。交通機関に関しては、列車は乗り心地が悪く、道路は凸凹があり快適ではない。
地中海太郎
|
|
 |
| 「イタリア情報あれこれ」のINDEXに戻る |
 |
|
|
|
| Copyright
(C) 2004 by chichukaifoods. All Rights Reserved. |
 |
※本ページをご覧いただくにはFlash Player プラグインが必要です。
またブラウザは「Microsoft Internet Explorer 6.x」以上を推奨します。 |
|